飲食店の採用で応募が来ない理由|条件を上げる前に見直すこと
飲食店の採用で応募が来ないとき、時給や休日だけを上げても消耗戦になります。求職者は求人票の前に店名で検索している前提に立ち、何の店かが決まっていないと人も集まらない構造と、直し方を解説します。
求人媒体に出しているのに、応募が来ない。時給を上げ、休日を増やし、掲載プランも上位にした。それでも来ない。
飲食店の採用で応募が来ない状態が続くと、条件をさらに引き上げるしかなくなります。そして条件で採った人は、より良い条件があればそちらへ移ります。
抜け出すには、条件の外にある理由が必要です。それは**「何の店か」が決まっているかどうか**にかかっています。
飲食店の採用で応募が来ないのは、条件の問題だけではない
求職者の行動を考えてみます。求人票を見て興味を持った人は、次に何をするか。
店名で検索します。 そしてInstagramを見て、口コミを読み、Webサイトを開きます。応募ボタンを押すかどうかは、たいていその後に決まります。
このとき見えるのは、条件ではありません。
- どんな料理を出している店なのか
- 客層はどんな人たちか
- 働いている人がどんな表情をしているか
- 店として何を大事にしているのか
求人票で条件を並べても、この段階で「働く自分」が想像できなければ応募は止まります。 飲食店の採用で応募が来ないとき、原因が求人票ではなく発信側にあることは珍しくありません。
条件で競うと、必ず資本力の勝負になる
条件を上げる打ち手には限界があります。並べてみると構造がはっきりします。
| 打ち手 | 効き方 | 構造上の限界 |
|---|---|---|
| 時給を上げる | 応募数は増える | 大手が上回れば逆転される。既存スタッフの調整も必要 |
| 休日・シフトを緩める | 働きやすさで訴求できる | 現場の人数が必要になり、採用難易度が上がる |
| 掲載プランを上げる | 露出が増える | 費用が継続的にかかる。中身は変わらない |
| 何の店かを明確にする | 母数は増えないが質が変わる | 時間はかかる |
条件は比較されます。 求職者は複数の求人を並べて見るので、条件だけで選ばれる店は、条件だけで離れられます。
一方で「この店で働きたい」という理由がある人は、多少の条件差では動きません。採用の安定は、ここから生まれます。
「何の店か」が決まっていない店には、人も集まらない
これは客集めとまったく同じ構造です。
何の店か決まっていない店は、客にとって選ぶ理由がなく、求職者にとっても働く理由がありません。 和洋中どれも出せて、静かにも賑やかにも使える店は、どんな人に来てほしいのかも、どんな人に働いてほしいのかも曖昧です。
逆に定義が決まっている店では、採用の判断も速くなります。
- どんな人に来てほしいかが決まる(経験年数ではなく、価値観で選べる)
- 面接で何を確認すべきかが決まる
- 入った人が、何を大事にすべきかを最初から共有できる
この共有ができている店では、教育の時間が短くなります。 判断基準が言葉になっているので、一つひとつ指示しなくても現場が動けるためです。
考え方の全体像は飲食店のブランディングとは何かで整理しています。
離職も、同じところで起きている
採用と同じくらい重要なのが、入った人が辞めないことです。飲食店の採用で応募が来ない状態は、離職が多いことで加速します。募集を出し続けなければならないからです。
辞める理由は待遇だけではありません。「聞いていた話と違う」というずれが積み重なると、人は離れます。
- 求人では「アットホームな職場」とあったが、実際は忙しくて会話がない
- 「未経験歓迎」とあったが、教える体制がない
- お客様を大事にすると言われるが、回転を優先する指示が飛ぶ
掲げていることと、現場でやっていることがずれている。 これは客に対して起きるのと同じ現象が、内側で起きている状態です。
店の中と外を一本のコンセプトで繋ぐという話は、採用にもそのまま当てはまります。
求人票の前に、発信を整えるほうが早い
いまから手をつけるなら、順番はこうです。
- 何の店かを一行で決める(誰の、どんな時間をつくる店か)
- その店で働くとはどういうことかを言葉にする(誰と、何を大事にして働くか)
- Instagramやサイトに、働く人が見える情報を置く(求人ページより、日常の発信のほうが読まれます)
- そのうえで求人票を書く(条件は正確に。盛らない)
特に3番目は効きます。求職者は求人媒体より先に、店の日常を見ています。 賑わいの写真しかない店と、働く人の役割や姿勢が見える店では、応募時の判断材料の量が違います。
ただし、盛らないこと。 実態と違う発信で採用しても、ずれが離職として返ってきます。
GIFTが採用の相談で見ていること
私たちは、焼肉屋からカフェバー業態まで、飲食店などを自分たちでも直営しています。採用も教育も、自分たちの現場でやっているということです。だから「求人媒体を増やしましょう」で終わる提案は出てきません。
ご相談では、求人票より先に次を確認します。
- 何の店として運営しているかが、スタッフ全員で共有されているか
- 店名で検索したときに、働く自分を想像できる情報があるか
- 掲げていることと、現場でやっていることにずれがないか
そのうえで、店内の運用と発信を揃えます。採用そのものを代行するわけではありませんが、ブランドが定まっている店は、結果として採用が楽になります。 立ち上げからその後の運用まで、PRODUCEとして一貫してお受けしています。
条件を上げ続けるしかない状態でしたら、原因は条件の外にあるかもしれません。 ご相談は無料です。
まずは、いまの状況を
聞かせてください。
課題が固まっていない段階でも構いません。
これから開業される場合も、すでにお店がある場合も。
ご相談は無料です。