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飲食店のブランディングとは?店の中と外を一本のコンセプトで繋ぐこと

飲食店のブランディングとは、内装やロゴを整えることではありません。店内の体験と、外に届く発信を一本のコンセプトで貫くことです。既存の依頼先では局所的になりやすい理由まで解説します。

「ブランディングをやったほうがいい」と言われても、それが具体的に何を指すのかは掴みにくいものです。ロゴを新しくすることなのか、内装を変えることなのか、Instagramを整えることなのか。

先に結論を言うと、そのどれでもありません。 飲食店のブランディングとは、店の中で起きる体験と、店の外に届く情報を、一本のコンセプトで貫くことです。

内装を直してもSNSを頑張っても客数が戻らない店には、たいてい同じ理由があります。個々の施策は正しいのに、それぞれが違う前提でつくられていて、互いに打ち消し合っているのです。

飲食店のブランディングとは、店の中と外を一本の言葉で繋ぐこと

一般的な解説では、コンセプト・ビジュアル・サービス・発信の一貫性が大事だと説明されます(Square の解説など)。これは正しいのですが、「一貫させましょう」と言われて一貫できるなら苦労はありません。

実務で考えるべきなのは、一貫させる対象を2つに分けることです。

  • 店の中(インナー)……料理、空間、接客、メニューの構成、スタッフが現場で下す判断
  • 店の外(アウター)……Instagram、写真、PR、口コミ、看板、Webサイト

ブランディングとは、この2つを同じ一文で説明できる状態にすることです。「うちは何の店か」を聞かれたとき、オーナーとホールスタッフと投稿を見た人の答えが揃っていれば、ブランドは機能しています。

「内装も直した、SNSもやった」のに効かない理由

打ち手を増やしているのに積み上がらない店では、こういうことが起きています。

  • 内装は落ち着いた大人向けにしたのに、Instagramは若い層に向けた賑やかな投稿になっている
  • 写真は美しいが、実際に来店すると照明が明るすぎて印象が違う
  • スタッフが「うちの売りは何か」と聞かれて、それぞれ違う答えを返す

一つひとつの施策は、それだけ見れば間違っていません。 内装会社は良い空間をつくり、撮影のプロは良い写真を撮り、運用代行は投稿を止めずに回している。

問題は、それぞれが自分の担当範囲の中で最適を出していることです。全体を貫く一文が無いまま分業すると、精度の高い部品が、噛み合わないまま並びます。

期待して来た人ほど、来店時のギャップに敏感です。アウターの精度だけが上がると、むしろ落差が口コミに出ます。

店の中で決まること、店の外で決まること

インナーとアウターは、どちらか片方だけでは成立しません。片側に寄ると、それぞれ別の形で行き詰まります。

アウターだけ整えた場合、集客はいったん動きます。ただし来店した人の体験が伴わないため、リピートが起きません。広告を止めると客数が戻る、という状態になります。

インナーだけ整えた場合、来た人の満足度は高くなります。しかし知られないままなので、母数が増えません。「良い店なのに埋もれている」という状態です。

この構造は飲食店に限りません。サウナ施設で機能(温度や水質)だけを語ると顕在層にしか届かない、という同じ問題はサウナのブランディングの記事で、宿泊施設で料理の質だけを語る場合についてはオーベルジュのブランディングの記事で扱っています。

飲食店が他の業種と違うのは、ブランドが五感で体験されてしまうことです。料理の味、店の匂い、音量、スタッフの言葉遣い。ここに一本の基準が通っていないと、発信でどれだけ良く見せても、来店の30分で答え合わせをされます。

逆に言えば、中と外が揃った店は、来店そのものが宣伝になります。 体験が期待どおりか、それを上回ったときに、人は写真を撮って人に話します。

既存の依頼先が、構造的に片側しか担えない理由

ここが、多くの店がつまずく場所です。外に頼むと、依頼先の型によって担える範囲が決まっています。

依頼先の型主に担う領域構造上の限界
制作会社・デザイン事務所店の外(表現をつくる)納品で関係が終わる。運用され続ける前提がない
広告代理店・運用代行店の外(露出を増やす)店内の体験には介入しない。母数は増えても中身は変わらない
飲食コンサル店の中(原価・オペレーション・教育)表現と発信まで担う体制を持たないことが多い
ブランディング会社概念の設計設計図は出るが、現場での実装は別発注になりやすい

どの型も、それぞれの領域では合理的に機能します。 内装を発注するなら制作会社が最適ですし、原価とオペレーションを立て直すなら飲食コンサルの知見が要ります。批判すべき対象ではありません。

問題は、「中と外を繋ぐ」という仕事が、どの型の担当範囲にも入っていないことです。結果として、その役割は発注した側、つまり経営者に戻ってきます。3社に発注すれば、3社ぶんの認識を揃える仕事が増えます。

分けて発注するほど、繋ぐ人が不在になる。 これが「打ち手は増えているのに積み上がらない」の正体です。

コンセプトが一本通ると、現場の判断が速くなる

コンセプトというと、綺麗な言葉を掲げることだと思われがちです。実務での価値はそこではありません。日々の判断が速くなることです。

新メニューを入れるか。この時間帯にBGMを変えるか。この撮影依頼を受けるか。判断基準が一文で共有されていれば、現場は上長に聞かずに決められます。 逆にコンセプトが曖昧な店では、判断がすべてオーナーに戻ります。

GIFTが直営する西麻布の焼肉店では、この基準を共有した結果としてリピート率が90%を超えています。同じく直営のカフェバー業態では、広告を使わず、SNSと口コミだけで席が埋まる状態をつくりました。どちらも、特別な施策を足したわけではありません。 中と外で言っていることを揃えた結果です。

なお、ここに至るまでの費用感については飲食店のブランディング費用の記事で相場を整理しています。

GIFTが、店舗特化のブランディングでやっていること

私たちは、焼肉屋からカフェバー業態まで、飲食店などを自分たちでも直営しています。自分の店で試して、機能した方法だけをお渡しするというのが基本の姿勢です。だから「きれいだけど現場で回らない提案」は出てきません。

そのうえで、GIFTのサービスは中と外を分けずに担います。コンセプトの設計から、空間・接客・メニューといった店内の体験、そしてInstagram・撮影・PRまでを内側に持っているため、繋ぐ役割を発注側に戻しません。

これから場をつくる段階も、すでにある店を変える場面も、PRODUCEとして一貫して関わり、現場で起きることとコンセプトのズレを埋め続けます。つくって終わりにしないのは、ブランドが運用され続けて初めて資産になるからです。

いま感じている違和感が、中の問題なのか外の問題なのか。それを切り分けるところからお手伝いできます。ご相談は無料です。何から手をつけるべきかをお伝えします。

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